福岡市内のホールや練習場が連携して開催する、「キビるフェス」というフェスティバルがあります。
今回はその「キビるフェス’23」にお招きいただき、
Webプログラム「もやよしin福岡」として、福岡市内での「もやよし」を2日間に渡って行いました。
2日とも長時間たっぷり歩き回ってボリュームが多くなりそうので、2記事に分けてお届けします。
今回初めて福岡に来てみてまず驚いたのが、その大都会っぷり。
博多駅からどこまで歩いてもずっと賑わいが続いていて、巨大オフィス街・歓楽街・観光地が途切れることなく繋がっているのです。
首都圏で例えると、
東京駅のすぐ隣の駅が渋谷で、渋谷の次が新宿、その次が上野で、その次がみなとみらい駅…みたいな感じだなぁと思いました。狭い範囲に、いろんな色を持つ都市がギュッと集まっている印象です。
そんな福岡での「もやよし」1日目は、大濠公園駅からスタートすることにしました。
博多から西へ、祇園・中洲川端・天神・赤坂ときて、5駅目。
大濠公園駅の目の前にはもちろん、大濠公園(おおほりこうえん)があります。(※後ほど訂正があります)
大濠公園は、東京で言えば皇居のような、ランナーの聖地になっているそうです。
お堀があることからわかるように、公園全体が福岡城跡になっています。
立派な門をくぐると、その先には……
何もない平らな地面がありました。広いなぁ。
広場では工事が行われていたので、この「何もなさ」は今しか味わえないのかもしれません。
少し高台へ登ったところに黒田如水(黒田官兵衛)の屋敷跡があり、
東へ降りると、道路を挟んで「大濠公園 舞鶴公園」から「舞鶴公園」へ。
※福岡城跡の敷地内に「大濠公園」と「舞鶴公園」があるのは確かなのですが、アグよしがここまで歩いてきた広場は「舞鶴公園」の範囲だそうで、私たちはどうやら「大濠公園」と呼ばれているエリアを完全にスルーしたみたいです。謹んで訂正いたします。
陸上競技場があり、こちらはその入り口です。
高い石垣を横目に、さらに東へ進むと
「鴻臚館(こうろかん)広場」に辿り着きました。
飛鳥・奈良・平安時代の外交施設の跡だそうです。
この辺りはずっと、歴史的に重要な場所だったんですね。
福岡城跡(大濠公園/舞鶴公園/鴻臚館広場)が広大すぎて、とても全部は見て回れませんでした。
この道を、北へ。港を目指します。
福岡市内の大きな道路は、どこも歩道が広くて歩きやすいです。
そろそろお昼時でお腹が空いているのですが、
たまたま通りがかったラーメン屋さんには行列ができていたため、涙を呑んでスルーしました。
そうこうしているうちに、港に到着しました。
数多くの漁船が留まっており、活気がありますね。
港から少しだけ西へ進むと、
写真の右側、急峻な崖になっているのがおわかりでしょうか。
海からすぐの場所に、小さな山があります。
登ってみましょう。
民家の屋根を見下ろしながら、狭い階段と坂を登っていくと
光雲神社です。
「幸運を呼ぶ」「幸運の鈴」と書いてあるので「こううん神社」かな…と思いきや、
「光雲(てるも)神社」と読みます。
この神社がある小さな山は、「西公園」というシンプルな名前の公園になっています。
神社の周りを少しだけ散策してみましょう。
この山はかつて「荒津山」と呼ばれていて、公園の名前も明治33年までは「荒津山公園」だったそうです。(Wikipedia:西公園)どうして「西公園」に変えたんでしょうね。
さて、西公園もかなり広いので散策を途中で諦め、光雲神社の正面口に戻ります。
ここまで来るのに、完全な脇道から登ってきてしまった我々ですが、
光雲神社の表参道はこのようになっています。
見事な参道は、どうやら大濠公園まで続いているみたいです。
この坂をまっすぐ降りていきたい気持ちもありますが…
参道の脇をふと見ると、小さな天満宮が。
親切な看板に導かれて、福岡ドーム方面へ向かうことにしました。
天満宮横の階段を降りると、普通の住宅街です。住宅や学校の間を抜けていきます。
日蓮宗の立派なお寺、妙法寺です。
ところで、昼に港で長浜ラーメンを食べ損ねたまま、ずっと歩き続けてきてしまいました。
空腹が限界を超えているし、何がなんでもラーメンを食べたい気分です。
「よかトピア通り」という大通りをズンズン進んで、
福岡PayPayドームを遠目に見ながら橋を渡って、
「MARK IS」のフードコートでラーメンを食べました。
フードコートなので正直あまり期待していなかったのですが、めちゃくちゃ美味しかったです。
さて、お腹も落ち着いたところで、PayPayドームの裏側を回り込んで、再び海に向かって歩きます。
「地行浜 (じぎょうはま)」に辿り着きましたが、残念ながら工事中でした。
このあたりは、「シーサイドももち海浜公園(海っぴビーチ)」というそうです。
先ほどの「よかトピア通り」といい、ネーミングセンスが濃い目ですね。
「なぎさ橋」を渡って、地行浜から百道浜(ももちはま)へ。
突然のリゾート感。
「ここが椎名林檎の『正しい街』に出てくる百道浜かぁ〜」と話しながら歩きました。
百道浜の中ほど、店舗が集まる辺りは若者たちで賑わっていました。
砂浜から陸へ上がるとすぐ目の前に、福岡タワーが聳え立っています。
福岡タワーのふもとには、
遊歩道なのか公園なのかわからない、とにかく余裕のある広大な空間が広がっています。
大きくて格好いい福岡市総合図書館もあり、
巨大すぎてよくわからない福岡市博物館もあり。この一帯のゴージャスさに圧倒されていましたが、
この通りの名前は「サザエさん通り」というらしいです。
そうなんだ。
たしか東京の世田谷区にもありますよね、「サザエさん通り」。
サザエさん通りを抜けると、西南学院大学などいくつかの学校が集まる学園都市になっていて
たいそう立派な学校建築が幾つも並ぶ中を、ひたすら進んで行きます。
西新(にしじん)駅に到着しました。
地下鉄空港線で大濠公園→唐人町→西新と、
たった2駅分の距離でしたが、とてもそうとは思えないほどの長旅でした。
広大な城跡である大濠公園に始まって、漁港、荒津山(光雲神社)、
ショッピングモール(MARK IS)とPayPayドーム、若者と観光客が集う砂浜、
ハイカルチャーの香り漂うサザエさん通り、最後は学園都市。
次々と変わりゆく景色が物珍しかったせいか、ついつい歩きすぎてしまいました。
「明日はもっと『もやよし』っぽい普通の住宅街を歩こう」
そう決意して、博多のホテルに戻ったのでした。
【もやよし-70の2】に続く。
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