ここに、8つの「ウラワ」があります。
どれか1つを選ぶとしたら、あなたはどの「ウラワ」を選びますか?
東浦和 西浦和 南浦和 北浦和 浦和 武蔵浦和 中浦和 浦和美園

「浦和」が付く8つの駅の中から、アグネス吉井は「中浦和」を選びました。
理由は特にありません。なんとなく、良さそうな気がしたので。

中浦和の駅舎はホームからの見晴らしが良く、
さいたま新都心のビル群までしっかり見ることができます。

階段を降りて、駅の西口に出てみると

あまりにも控えめな駅名看板。だいぶ色褪せてますね。


中浦和、すでに見所が多い。

駅のすぐ横で東北新幹線+埼京線と武蔵野線が立体交差しています。
そしてさらに、中浦和駅の近くには、線路が三角形になっているスポットがあるのです。
めちゃくちゃ気になりますね。まずはこの三角形を目指してみようと思います。


この、いかにも暗渠っぽい道を歩いていきます。前方には線路がもう見えていますね。

三角の頂点にやってきました!
……線路が3つある!?
そもそもこれらの線路がそれぞれ何線なのか、実はよくわかっていません。

すぐに答え合わせができました。一番左は、貨物列車用の線路です。

「この三角形に関する記事が、たぶんデイリーポータルZにあるだろう」と思っていたら、やっぱりありました。
この記事によると、もともとは貨物列車のバイパス線である武蔵野線が、東北線と行き来するための渡り線……とのことです。
我々は鉄道のことは何もわからないので、深く考えずに三角形を楽しもうと思います。



ゆるやかな弧を描きながら三角を作る線路に加え、
このあたりには暗渠や水路も多く、それらに合わせて区画がグニャグニャになっています。

どこも整然としておらず、つまり、歩いていてめちゃくちゃ面白いということです。


三角形に出たり入ったりしながらデタラメに歩いているうちに、

高架下を利用した公園(関南児童公園)に辿り着きました。
さて、三角形ゾーンを堪能したので、今度は川を目指して北西に向かいます。



川のすぐ近くにある 田島氷川公園にやってきました。

田島氷川公園の敷地は東と西に分かれており、その真ん中に氷川神社があります。

氷川神社といえば大宮にある総本社が有名ですが、東京・埼玉には荒川流域を中心に「氷川神社」が約280社あるそうで、ここもその一つというわけですね。(参考:Wikipedia – 氷川神社)


公園を抜けて、川を渡ります。この川は鴻沼川(こうぬまがわ)、または鴻沼排水路といいます。
江戸時代に作られた人口水路だそうです。(参考:Wikipedia- 鴻沼川)



中浦和駅の東側へ行こうとしています。
先ほどまでのグニャグニャの区画とは違い、まっすぐで直角に交わる道が徐々に増えてきました。

東北新幹線+埼京線の下をくぐりました。

錆びて倒れた看板には「米会話」の文字。
米会話、初めて聞きました。アメリカンイングリッシュってことでしょうかね。

再び鴻沼川を渡ります。高架と橋と街路樹、絵になる雰囲気ですね。

そうそう、中浦和駅の周辺は、さいたま市南区 鹿手袋(しかてぶくろ) という住所なんです。かっこいい〜。

別所沼公園(べっしょぬまこうえん)という、大きめの公園にやってきました。


これは、絶景の予感!

幸運なことに、ちょうど紅葉が見頃を迎えています。

紅葉を映し出す別所沼の水面には、キンクロハジロなどの水鳥がゆったりと泳いでいます。

公園全体を見事に染め上げているこれらの木が気になって調べたところ、
植えられているのは メタセコイアと、ラクウショウ(落羽松)。どちらも落葉針葉樹だそうです。
針葉樹にも紅葉・落葉する種類があるとは知りませんでした。

根元や地面には、コブのようなものがニョキニョキ生えています。これらはラクウショウの呼吸根です。

公園内を進んでいくと、気になる台座と彫刻が。

こちらメキシコの「風の神」、「エベーカトル・ケッツアルコアトル」です。
(埼玉県とメキシコ州が姉妹都市提携を結んでいる関係で、メキシコで発掘された石像のレプリカが贈られたそうな)

「風の神」の隣にはドーム型の屋根があり、音がすごく反響します。

ぐるっと一周して、ひと休み。散歩やジョギングにほど良い広さの、素敵な公園でした。



さて、キンクロハジロたちにも別れを告げて、

別所沼公園を後にします。

公園前の歩道橋を渡ります。

歩道橋からは中浦和駅の高架が見えていますが、
ちょっとだけ足を伸ばして、武蔵浦和駅まで歩いてみることにしました。

スロープを下ると、

武蔵浦和の駅まで、ず〜っと遊歩道が続いています。



この「頭上注意」が、遊歩道の終着点。ここから先は武蔵浦和の駅前です。

駅前にはあらゆるチェーン店が勢揃いしていました。
8つのウラワの中で、おそらく武蔵浦和が最も栄えているのではないでしょうか。

ウラワ事情に思いを馳せつつ、武蔵野線に乗って帰りました。
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