宮崎県立芸術劇場(メディキット県民文化センター)主催の「アートな学び舎」という企画でワークショップをやらせていただくことになり、

宮崎県の児湯郡(こゆぐん)高鍋町(たかなべちょう)にやってきました。

こちらがJR日豊本線(にっぽうほんせん)の高鍋駅です。

日豊本線は、1時間に2本くらいしか来ないみたいです。
(空港から高鍋駅までは、劇場のスタッフさんに車で送ってもらいました)



まずは駅の反対側にある蚊口浜(かぐちはま)へ、海を見に行きましょう。

このあたりは太平洋戦争時に空襲があったそうで、「蚊口踏切西側機銃弾跡」というものがありました。

おや、踏切の遮断機が降りています。ということは…

1時間に2本しかないJR日豊本線の車両を拝むことができました。幸先が良いですね。

高鍋駅の跨線橋を横目に見つつ、踏切を渡ります。

鮮やかなオレンジ色の花を咲かせるカンナと、松が生い茂る道を抜けて…

蚊口浜に到着!
蚊口浜の砂は粒が細かくて、
サラサラしていながらも ギュッと詰まっている感じがしました。

駅の西側に戻り、高鍋町の市街地を目指します。
高鍋町は、鉄道の駅と市街地との距離がかなり離れているタイプです。
歴史のある町によく見られる造りですね。
(既に栄えている町に対して鉄道路線が後から敷かれると、そうなりがちです)

踏切を渡ってすぐ、小さな古墳を見つけました。
こんな感じで、町のあちらこちらに古墳がポコポコとあるらしいです。


宮崎県は「日本のひなた」と言われるくらい日当たりが良いので、
屋根の上にソーラーパネルを付けている家をよく見かけます。

首都圏の住宅街と比べると家一軒あたりの敷地が広く、建物が横に平べったい感じがします。
そのぶん屋根も広いので、ソーラーパネルが付けやすそうですね。
土地も平らで、高低差は少ないみたいです。

宮田川(みやたがわ)を渡ります。

(建設省は2001年に国土交通省になりました)

道を歩いていると、すれ違う人が「こんにちはー!」と挨拶してくれます。
特に小さな子どもから高校生までは、必ずと言っていいほど。
あとから聞いた話によると、これは宮崎県全体の習慣なんだそうです。
我々のような怪しい旅人にとっては、「こんにちは」と言ってもらえることで「ここにいても良いんだな」と思えるので、とても嬉しく、安心しました。

宮田川を渡ってから大通りをしばらく進んで、別の川の近くまでやってきました。

長い橋を歩いて渡ります。
こちらの高鍋大橋は、車道と歩行者用の橋(側道橋)が別々になっています。




ところで、この広々とした川の名前は…

あ、あちらに書いてありました。「小丸川(おまるがわ)」ですね。

橋を渡り終えてすぐ、なぜか空に向かって大きく「高鍋大橋」と書いてありました。
この場所をGoogle mapで見てみたところ、思いのほかクッキリ読めます。

田んぼの中の道を歩いていきます。
わざわざ小丸川を渡ってこちら側までやってきたのには理由がありまして、
「高鍋大師(たかなべだいし)という 独特な造形が見られる場所があるので、ぜひ行ってみてほしい」
と、オススメしてもらったのです。

前方の山の上に、何かが見えています。
「独特な造形」とのことなので、たぶんアレだとは思うのですが……

山の麓まで来られたものの、日没が迫っている上に、体力も限界近いです。
しかも、

高鍋大師の入り口は山の反対側で、めちゃくちゃ遠い! ダメだこりゃ。

この日は諦めて、今度は小丸大橋という橋を渡って中心街へと戻り、ホテルで休みました。
(※高鍋大師には後日、車で連れていってもらいました。その様子は記事の最後に!)
【1日目のルート】
2日目

四方八方から飛び出すバッタを避けながら……
2日目はこちらの小丸街区公園からスタートです。


いい遊具がありました。

小丸街区公園からすぐの所にある、こちらは百年庭という広場です。
芝が綺麗に整えられています。

ところで、焼酎はお好きですか?
「百年の孤独」という焼酎をご存知でしょうか。

百年庭は、焼酎「百年の孤独」を出している酒蔵、

こちらの「黒木本店」の敷地だそうです。
「百年の孤独」のほか、「㐂六」や「中々」もこちらの商品だと知りました。
焼酎飲みたくなってきた。

ところで、黒木本店の店先に、こんなものがありました。

実は同じ形の物体を、高鍋町内の至るところで見かけるのです。
民家、飲食店、神社、駅前…… その数、100はくだらないんじゃないかという気がします。




これらの正体はずばり、灯籠。
灯籠祭りの時に、中に蝋燭を入れるのだそうです。
たくさんありますが、これでも最近は数を減らしつつあるんだとか…。

古くからの商店が立ち並ぶ高鍋町一番街商店街を通り抜けます。
すると前方に突然、

すごい造形物が姿を表しました。なんだこれは!?

ここは石原街区公園。
ずいぶんと攻めた形状の滑り台です。
月面のようなコンクリートの半球は、子どもが中に入って遊べるようになっています。



高鍋町の公園は、見たことないタイプの個性的な遊具が多くて楽しいです。

さて、公園から西へ進んで川を渡り、

舞鶴公園にやってきました。
ここは、江戸時代に高鍋藩を治めていた秋月氏の居城、高鍋城(別名:舞鶴城)の城跡です。

点在する神社や石碑を拝みつつ登っていくと、

こんな景色に辿り着きました。


公園の入り口付近まで降りてきました。すると高鍋町歴史総合資料館の前で、

かわいい猫ちゃんが応対してくれました。


まもなくゴールです。
高鍋城跡のふもとにある、かつて武家屋敷が並んでいた通りを歩くと、

ワークショップ会場である高鍋町美術館に到着しました。


この美術館を拠点に2日間のワークショップを行ってから、東京に帰りました。
(宮崎県立芸術劇場・高鍋町美術館のみなさま、ご参加いただいたみなさま、その節はありがとうございました!)
昨日の「カラダで味わう~」ワークショップ内の様子を、ダイジェスト映像でご紹介!かたちに「沿う」を外でやりました♪
— メディキット県民文化センター (@miyazakikengeki) September 25, 2023
アートな学び舎のその他のワークショップ・講座はこちらから👉https://t.co/7rPO4xWhU6 pic.twitter.com/oziolazk9o
【2日目のルート】
おまけ
徒歩で辿り着くことのできなかった「高鍋大師」に、後日車で連れてきてもらいました。



岩岡保吉さんという方が、個人の情熱で700体以上の石像を作ったという不思議スポットでした。
ついでに「高鍋湿原」にも連れて行ってもらい、いろんな種類のトンボが飛び交うのを眺めました。


【Vlogバージョンは こちら!】