「多摩川」という駅があります。
東急東横線の駅で、目黒線も乗り入れており、東急多摩川線への乗り換え駅でもあります。
名前の通り多摩川のすぐ近くにある駅なのですが、多摩川以外に何があるのか、気になりませんか?
というわけで、本日は多摩川駅周辺の、多摩川以外の要素にも注目しながら巡ってみたいと思います。
駅の西口から出てすぐ、高架下へ向かって歩き出したところでふと右を見ると、
カップルや家族連れが、画面奥の階段へと吸い込まれていくようです。
早速気になりますね。人の流れに従って、上ってみることにします。
階段を上りきるとそこは、
多摩川台公園!
多摩川(駅)と多摩川(河川)の間に、この細長〜い台地の公園が横たわっている… というような位置関係です。
この日は祝日で、天気も良かったので園内はとても賑わっていました。
そんなステキな公園の隅に、ぽつんと気になる水道が。
自然が豊かで素晴らしい公園ですが、ずっとここにいても仕方がないので、下山します。
川沿いの道路に下りて線路をくぐり、ぐるっと回り込むと、
多摩川浅間神社(せんげんじんじゃ)に到着しました。
台地の突端に位置する、800年前に創建された由緒ある神社です。(多摩川浅間神社HP)
「ブラタモリ」の田園調布編にも登場していました。
境内に笙の音が大音量で響き渡っています。なんだろう。
なるほど、七五三のシーズンなんですね!
(雰囲気満点の雅楽は、社殿の陰に設置されたスピーカーから流れていました)
境内には広々とした見晴台が設置されています。
丸子橋の向こうに、武蔵小杉のビル群がよく見えますね。
台地の見晴らしを堪能したので、今度は住宅街の方へ行ってみましょう。
浅間神社から降りてきてすぐ、東急多摩川線の踏切を渡ります。
富士見坂にやってきました。きっと昔はここから富士山を望めたことでしょう。
それにしてもダイナミックな高低差が多くて、地形が入り組んでいますね。
富士見坂を上りきった先にあるのは、田園調布の高級住宅街です。
坂の下の多摩川駅周辺とは、明らかに空気感が異なります。
我々のような者がウロウロ歩いて大丈夫なのか…。怪しまれないように、気を引き締めていきましょう。
もやよしでは「閑静な住宅街」という言い回しをわりとよく使いますが、
「これが本当の “閑静” ……?」
と言いたくなるくらい、このあたりは静けさの質が違います。
なんというか、さらっと、パリッとしている。
中原街道を渡って、南へ向かいます。
「さくら坂上」という交差点名にご注目ください。
アラサー以上の皆様は、頭の中にあの曲のイントロを流してください。
桜坂です! こんなところにあったんだ…。
今は葉っぱもだいぶ散ってしまっていますが、桜満開の季節にはさぞかし綺麗でしょうね。
このまま通りを進むと、東急多摩川線の「沼部駅」に着くみたいです。
社宅・マンション・駐車場の隙間を通り抜けて、丸子橋付近まで戻ってきました。
さて、ここで満を持して、多摩川河川敷へ足を踏み入れたいと思います!
いや〜、やっぱり川は良いですね。
調布取水堰を横目に、少し上流へ歩いてみます。
きれいな水面の反射を見るとつい「ウユニ塩湖」って言っちゃいがちですね。それにしても美しい眺め。
よく見ると、川面に釣り人が座っています。水深は思いのほか浅いようです。
我が家の近隣にも同じ多摩川が流れているはずなんですが、こんなにオシャレな風景は見たことないです。
少し歩くとだだっ広いグラウンドに辿り着いて、カラスたちが戯れているのをしばらく眺めました。
丘へ登って、多摩川台公園の中を通って帰ります。
ところでこの多摩川台公園、10基の古墳から成る古墳群になっています。
古墳は6~7世紀、一番古いものは4世紀に造られたそうです。(Wikipedia:田園調布古墳群)
1700年も前から、このあたりは一等地だったんですね。
昔の人も、多摩川で釣った魚を食べながら夕焼けを眺めたりしたんでしょうか。
白井の地元は東急東横線の綱島なので「東横線の駅ならだいたい知ってる」と思いこんでいたのですが、
多摩川駅周辺の起伏の激しさや、景観が美しい公園と神社、
田園調布の住宅街まで歩いてすぐだということも、
そして桜坂が住宅街の中にあるということも。今まで全く知りませんでした。
先日受けたインタビューで「都市は無限だ」みたいなことをお話ししたのですが、
本当にそうだな〜と、改めて思います。
全部の場所を歩き尽くすことなんて永遠にできない、だから街歩きはいつまでも楽しいです。
(インタビュー、英語ですが良かったら読んでください)
【今回のルート】
【Vlogバージョンはこちら!】
投げ銭を受け付けています
もしよろしければ、アグネス吉井にコーヒーをおごっていただけると大変嬉しいです!(ユーザー登録などは不要で、クレジットカードまたはPayPalでご利用いただけます)