
今回やってきたのは、小田急線の千歳船橋駅です。
世田谷区にあり、そこそこメジャーな駅名だと思います。来たことがあるような無いような……記憶が定かではありません。


千歳烏山(京王線)には何度か行ったことがあるけど、千歳船橋で降りるのは初めてかもしれない。
【余談】
都内で活動する演劇やダンスの団体の稽古は予約システムや料金の都合上、世田谷区内の公共施設で行われることが多かった。なので2人とも世田谷区の色々な駅に降りたことがあり、千歳船橋にも来たことがあるような気がしないでもない。(アグネス吉井の2人にも、俳優・ダンサーとして様々な団体の作品にバリバリ出演していた時代があったのだ……。)

駅前は人通りが多くて賑やかでしたが、少し歩くとすぐ静かな小道に入ります。


船橋一丁目広場に到着しました。住宅地の中にある普通の公園なんですが、

やたらデカい木が真ん中にニョキニョキ生えており、植栽だけ見ると公園というより神社みたいな、ちょっと不思議な雰囲気です。


世田谷区なので住宅街ではあるのですが、わりと庶民的というか、豪邸が立ち並ぶ感じではないですね。
そして、どの道に入っても、道幅が狭い。

気の向くままに歩いていると、


すぐ迷子になってしまいそうです。
斜めに交差する道が多くて、方向感覚を失いやすい、この複雑なトラップ感。


・・・と不安になっていたら、突然ド真っ直ぐの道路が現れました。
これは荒玉水道道路です。以前デイリーポータルZで取材していただいた時に、ライターさんから教えてもらいました。杉並区まで直線の道路がずっと続いていて、この下には送水管が埋まっているんですって。

水道道路は車通りが多く、すぐに住宅街迷路へ引き戻されました。

ところで、千歳船橋を歩いていて感じたことがあります。
それは、「生活感が近い」!

道幅が狭い上に、各家の玄関や窓までの距離(アプローチ)がほとんどゼロに等しいので、
どこを歩いていても「生活感」が目の前に迫ってくるんですよね。
洗濯洗剤の匂いが漂ってきたりとか。
いつもの「もやよし」では「ここに人が暮らしているんだなぁ〜」と、どこか他所者としての距離を保ちつつその街の生活感を感じているんですが、千歳船橋はそれを許してくれない感じがします。
ちょっと油断していると、いまにも生活に巻き込まれそう。

…やっと幹線道路の気配がしてきました!

環状八号線と、そこを斜めに突っ切る千歳通りの交差点です。

歩道橋の上から、過ぎゆく車&自転車の流れをしばらく眺めて癒されました。


無事、駅前に戻ってこられました。
住宅街の中を歩いているとウッカリ駅から無限に遠ざかってしまいそうになったので、今回は何度も地図を確認しながら歩いています。
(いつもはあまり頻繁には地図を見ません)

駅舎を外側から見るとこんな感じです。駅構内にはドトールなどもあり、便利そう。
ここからは駅の南側を散策してみます。


駅前の城山通りを少し東へ進むと、複雑な味わいの交差点にやってきました。画面左側「グランデュール経堂」の造形もクールだし、横断歩道が斜めになってるのも芸術点高いですね。



マンションに併設された公園。色合いがシックで重厚感がありますね。
この辺りは大きなマンションや団地が立ち並ぶエリアです。

見事な桜並木。春はさぞかし綺麗でしょうね…。
この通りは、先ほども登場した千歳通りです。つまり品川用水路の跡なので、

道の左側は段差になっていて、石垣が残っています。

歩道のあちこちに蹄鉄が埋め込まれているんですが、これを辿っていくと馬事公苑に行けるよ!ということらしいです。
東京)駅から馬事公苑まで路上に蹄鉄のブロック:朝日新聞デジタル

再び駅前に戻ってきました。

ところで、「生活感」って何なんでしょう。どんな時にあなたは、「生活感」を感じますか?
今回歩いていて、「生活感が近い!」ということの他に、
「人間に所属していない場所が無い」というのも感じました。
街の隅々まで、「誰か」の気配を感じるというか…。

自然が無いわけではないし、人工物だらけであっても生活感を感じない街もあるので、「人の手」と「生活感」はイコールでは無い。住んでいる人の気配って、どんな要素によって醸し出されているんでしょうか。
「生活感」についてあまり真剣に考えたことはなかったけれど、案外複雑な概念なのかもな、と思いました。
【今回のルート】
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