【もやよし-32】恩田(東急こどもの国線)

横浜市民にはおなじみ、「こどもの国線」。(横浜の小学生は遠足などで「こどもの国」に行くことが多い。)

その名の通り「こどもの国」へ行くためのとても短い路線なのですが、

乗り換え駅である長津田と こどもの国駅の間に、
「なんかもう1つ駅があったな〜…」
という薄ぼんやりとした印象がありました。

その駅こそが! 今回訪れた「恩田(おんだ)駅」です。

この日は土曜日だったため、車内は「こどもの国」へ向かう子供達のはしゃぐ声で溢れていました。

とってもファンシーな車内。

こどもの国線では現在、「うしでんしゃ」というラッピングが全車両に施されています。

こどもの国線楽しモウ~イベント」の一貫だそうです。

……。

さて、駅出口へ…。

駅出口は一箇所のみで、駅前はこんな感じです。

この、何もなさ! ワクワクしますね。

コンビニも薬局も、個人商店すら見当たりません。

謎の「KING」自販機。
可愛い帽子をかぶっていますね。どこの国の王様でしょうか。

さて、駅前から伸びる道をまっすぐ西へと進みます。

道の両脇には、高級そうな住宅が立ち並んでいます。

おそらくこの辺りは、東急グループによって開発されたのでしょう。なんというか、財力というか、余裕を感じます…。

急な坂道。横浜市の住宅街は、とにかく坂が多いことで有名です。

しばらく進むと、右手に「あかね台一号遊水池」が見えてきました。

大雨の際にはこの池で水量を調整するのですね。

となりのグラウンドでは、少年野球に励む子供たちの声が響いています。

グラウンドの脇にある「あかね台鍛冶谷公園」でひと休み。

ベンチに座っておにぎりを食べていると、目の前にカッコイイデザインの遊具がありました。

最近の遊具は工夫が凝らされていて面白いですね。いつまででも遊べそうです。

白井:「ダフトパンク」

KEKE:「?」

公園の北側の道です。Google Map上ではこの先にカフェがあるはずなのですが、とてもそんな風には見えません。

坂の中腹には洞窟(防空壕?)がありました。日傘を振り回して蜘蛛の巣を払っています。

カフェ・・・どこ・・・

果たしてここがカフェだったのでしょうか…?

どうみても廃墟です。なんとなく嫌な感じがするので、良からぬものが映り込む前にここを後にします。

さらに東へ歩いていくと、「徳恩寺」に着きました。

こちらは正門ではなく、お墓参り用の入り口ですね。

この徳恩寺は古くからあるお寺で、年季の入った境内には巨大な樹がニョキニョキ生えており、迫力満点でした。

こちらが正門。立派ですね。

境内には落ち着いて澄んだ空気が流れており、先ほどの廃墟で纏った悪い気が払拭されたような気がしました。

急勾配の階段を降りて、住宅街を通り抜け、

駅の反対側へ行ってみます。

こどもの国線は単線なのですが、この分岐の先には「あるもの」が待ち構えています。またのちほど。

道路と線路の間には、川が流れています。

川沿いの道を歩いてみましょう。

線路との距離が近いので、「うしでんしゃ」を間近で見ることができます。

川は、鴨が歩ける程度の水深です。

ウワ! なんて危ない駐車場…

ナンバープレートが無い車もあるので、おそらく中古車なのですが、操作をミスると川へ真っ逆さまです。

「あるもの」を見ようとここまで来たのですが、ガードが固くて全然見えませんね…。

そうこうしているうちに、開けた交差点に出てきました。

向こうにドーンとそびえるのは、長津田の高層マンション。すごい存在感です。

その麓、急な斜面に所狭しと並ぶ一戸建ての住宅は、いかにも「横浜!!」という感じがして可愛いですね〜(偏った横浜観)。

恩田の街の姿はこの交差点を境に、一気に田園風景へと切り替わります。

ちょうど稲刈りの時期みたいです。

刈り終わった田んぼを、カラスや鳩がついばんでいます。

横浜市の住宅街の真ん中に、こんなに広々とした田園地帯があるとは。

黄金色の稲穂、美しいですね…。

と、そこに突如現れる「うしでんしゃ」!

何度も出会ううちに、なんだかんだ「うしでんしゃ」に魅了されている我々です。

田園地帯を横切って、駅の方面へ戻りがてら

内方姫供養塔」というスポットへ行ってみましょう。

途中に公園がありました。

ここにも、斜面を利用した面白い遊具がありますね…。

↑今回の動画の中で一番いいので、ぜひ再生してください。

住宅街の一角に、ひっそりと「内方姫供養塔」はありました。

三連の鳥居と、明らかに古そうな石の塔。

「内方姫」についての解説は見当たりませんでしたが、恐らくこの一帯が開発されるよりも遥か昔から祀られているのでしょう。

さて、今回はもうだいぶ歩いています。そろそろ帰りの時間なのですが、まだ「あるもの」を拝んでいません!

体力を振り絞り、さっき歩いた川沿いとは反対側の、線路付近の道へと向かいます。

この斜面を登り切れば、おそらく「あるもの」を上から眺めることができるはずです。がんばれアグよし。

その「あるもの」とは・・・

ふぅ・・ふぅ・・それは・・

バーン!!

これです!

東急電鉄の車両工場です。やったー!

車両基地や車両工場が大好きなんです。
しかも みなとみらい線の車両と東横線の車両をこんなところで見られるなんて、感無量です!(白井の地元は東横線)

満足しました。 徳恩寺の墓地を遠目に眺めながら、帰ります。

出発前は「長津田とこどもの国の間にある、あの駅」でしかなかった恩田。

いざ歩いてみると、横浜らしい《傾斜×戸建住宅》の中に、広い田んぼがあったり、廃墟があったり、車両工場があったりと、さまざまな景色を味わうことができました。

また、ゴリゴリに開発が入っていそうな雰囲気がありつつも、「徳恩寺」や「内方姫供養塔」のように数百年単位で保存されていそうな場所にも出会うことができました。

私たちが掬いとろうとしている「もやもや」というのは、

空間的・時間的な街の凸凹や、そのギャップの間に生まれたエアポケットのような物なのかな、と思ったりしました。

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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