これまで関東を中心にあちこちの駅へ足を運んできましたが、
意外にも西武新宿線での「もやよし」は今回が初めて。
東京都中野区、都立家政(とりつかせい)駅にやってきました。
Wikipedia – 都立家政駅 によると1937年に、東京府立中野高等家政女学校(現・東京都立鷺宮高等学校)がこの近くに移転するにあたって、家政女学校の父母と学校長が西武鉄道に新駅の開設を陳情したことで出来た駅だそうです。
学校の近くに駅を作らせるなんて、豪胆ですね。
駅から出るとすぐ目の前が商店街になっており、人の往来が激しく、車や自転車もバンバン通ります。
ひとまず駅から北の方角へ向かいます。
人通りの多い商店街を避けて、脇道へ。
一本入ると、急に静かになりました。
民家の並びの中に、小さな土蔵のような建物を見つけました。
中にはお神輿でも入っているのでしょうか。
その隣には民家のようで民家でない、謎のスポット。
ここは「青面金剛庚申塔(しょうめんこんごう こうしんとう)」だそうです。
庚申塔:庚申の日に徹夜をする行事(庚申待)を3年18回続けた記念に建立された石塔。中国の道教の庚申信仰に基づきつつ、仏教(密教)・修験道・呪術・民間信仰などが色々と混じっているらしい。
Wikipedia – 庚申信仰 / 庚申塔(こうしんとう)って何:目黒区公式ホームページ
交通量の多い新青梅街道を渡って、さらに北へ。
すると、枯れ草が茂る広い空き地の手前に、素敵な電話ボックスがありました。
目の前に見えているのは中村小学校。実は「都立家政」という地名は存在せず、このあたりは「鷺宮(さぎのみや)」とか、「中村」といった地名です。
都立家政駅のある鷺宮は中野区ですが、中村は練馬区です。
しばらく歩いていると、突然目の前に
立派な門が現れました。何て書いてあるのか、全く読めません。
ここは「南蔵院」という真言宗・豊山派(ぶざんは)のお寺だそうです。
正式には 瑠璃光山 南蔵院 医王寺(るりこうざん なんぞういん いおうじ)。
境内には鐘楼、薬師堂、閻魔堂、それに大きな灯篭や巨石、観音像などが威厳を放っており、なかなかの迫力。
密教である真言宗のお寺ということで、なんとなく独特の雰囲気があるような感じがしました。
さて、南蔵院から少し歩いて、中村かしわ公園という大きな公園にやってきました。
……やってきましたが、冬休み中の子どもたちが全力で遊び回っていたため、
邪魔をしないよう早々に立ち去ることにします。
南へ引き返して、駅の方に向かいます。
一戸建てのコンパクトな家が立ち並ぶなか、ところどころに
もったりとしたデザインの、少しレトロなマンションが建っています。
さっきの電話ボックスがあった空き地、その裏側の道を抜けて行きます。
さてはこの街、お寺や神社、庚申塔、お地蔵さんなど、そういう系のスポットが多い…?
あれやこれやに気を散らしながら、やっと新青梅街道まで戻ってきました。
すぐ近くに横断歩道があるため、わざわざこの歩道橋を渡る人は誰もいませんでした。
新青梅街道から少し南へ進み、駅前っぽい賑わいが近づいてきた…と思ったら、
隣駅の鷺ノ宮に着いてしまいました。
都立家政駅と鷺ノ宮駅は、たった500mしか離れていないそうです。
駅前の踏切を渡り、線路の南側へ。
踏切を渡るとすぐに川があります。
こんな見た目ですが(失礼)、妙正寺川(みょうしょうじがわ)という一級河川だそうです。
妙正寺川を渡って少し回り込んだ先に、「鷺宮八幡神社」があります。
そしてその隣にあるのが「福蔵院」。
先ほど訪れた南蔵院と同じく、真言宗豊山派のお寺です。
福蔵院も南蔵院と同じく、たいそう立派なお寺でした。
同じ宗派の大きなお寺が住宅街の中に2つもあるなんて、きっとこの地域の歴史に何らかの由縁があるのでしょうね。詳しいことはわかりませんが…。
鷺ノ宮の駅周辺は、都立家政のあたりと雰囲気が異なります。
土地の高低差がそこそこあり、建物は小さめのアパートなどが多いようです。
双鷺橋(そうろばし)という橋を渡った先に、双鷺公園という小さな公園がありました。
双鷺公園の目の前から続く遊歩道を通り抜けます。
すると、また別の公園に辿り着きました。
またしばらく歩いて、都立家政の商店街に戻ってきました。
こちらは都立家政商店街のキャラクター、「かせいチャン」です。
西武新宿線に乗って帰ります。
夕刻の駅前も、昼間と変わらぬ人通りの多さでした。
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