【もやよし-66】滝不動(新京成線)

松戸駅から新京成線に揺られること、28分。

千葉県船橋市の滝不動(たきふどう)にやってきました。

跨線橋からの景色

新京成線のテーマカラーは、鮮やかなピンク色。

昔なつかし伝言板
改札の目の前に喫茶店。気になる

小さいながらも個性あふれる、魅力的な駅のようですね。

駅の東口はこんな感じ

踏切を渡って、

こちらが駅の西口。
街の電気屋さんみたいな小さい看板が可愛いです。

さて、ここから住宅街の中を通って、北西の方角へ進みます。

ずんずん歩く
まっすぐな道

左右の住宅を眺めながら歩いていると、
途中で道幅が変わり、クランク状になっている箇所がありました。

塀を這う植木が気になるKEKE

このクランクが実は伏線で、最後に回収(?)されるので覚えておいてください。

まっすぐな道の突き当たりにやってきました。
正面の土が盛り上がっているのを見て「向こう側に川があるのかな?」と思ったのですが

回り込んで横から見てみると…

そんなことはなく、ただ道路と道路の間に「土が盛り上がって草木が生い茂っている一帯」があるだけでした。

後で調べたところによると、これは「野馬土手」の跡。
昔このあたりには江戸幕府による馬の放牧場があって、馬が逃げないようにと築かれた土手だそうです。
参考:下野牧二和野馬土手|船橋市公式ホームページ

大きな公園が見えてきた
ここは…

御滝公園(おたきこうえん)に到着しました。
大きな桜の木がたくさん生えている、広々とした公園です。

なにやら整備作業中

公園内の小径を通り抜けた先にあるのが、

御瀧山金蔵寺(おたきさんこんぞうじ)。ご本尊が不動明王なので、「御滝不動尊」とも呼ばれているそう。
このお寺があるから「滝不動」という駅名なんですね〜。

別角度から

門や塀が普通の道路に面しており、段差も無いので、気軽に入れる感じのお寺かな?と思いきや、

威厳のある、たいそう立派なお寺でした。

御瀧不動尊金蔵寺公式ページ(千葉県船橋市金杉の寺院・真言宗豊山派御滝不動尊)

1423年創建だそうです

塔と塔の間を降りた先には仁王門があって、

仁王門
門の天井部分には色々な神様が描かれている

門の脇には「水行場」の看板と、怪しい通路が。行ってみましょう。

石垣に挟まれた細い階段を降りていった先には
滝(?)だ!

やっと辿り着きました、行者滝です。

「境内に“滝”なんて見当たらないけど…」と思っていましたが、こんなにひっそりとした所にあったとは。
四方を取り囲む石壁と、やさしく降り注ぐ木漏れ日が、神秘的な雰囲気を演出しています。

満足

滝不動の由来である「滝」と「不動尊」を堪能しました。

行者滝からの湧水でできた池

鬱蒼とした林を通り抜けて、

出てきた

どこからどう見ても、こっちが正式なお寺の門ですね。
なぜ私たちはいつも、お寺の裏口から入ってしまうのか……。

ぐるっと回り込んで、御滝公園に戻ってきました。

みんな大好き、ターザン遊具
縄との対峙
別の遊具に沿う

公園を抜けて、お寺の裏道を西へ向かって歩きます。

ん?

前方にヤバい坂が見えてきました。グーンと下って、のぼってますね。

谷底

駅から御滝公園までの間はほとんど高低差が無かったのに、ここへきて急激なジェットコースター。

ウワーッ!
坂を登りきって後ろを振り返ったところ

谷を越えた先に続く、風通しの良い道を進んでいきます。

過保護な屋根付き自販機小屋

金杉台団地にやってきました。

どこか見晴らしの良い場所は無いかな…
団地の端っこからの眺め

写真では大変わかりづらいのですが、目の前がものすごく急な崖 + 深い谷になっているのが見えますでしょうか。

アプリ「スーパー地形」のキャプチャを加工

このようにY字型の谷が、金杉台団地の脇に横たわっています。

深さ・急さから察するに、この谷は遥か昔、入り江だったんじゃないでしょうか。
千葉や茨城あたりには、こういったダイナミックな地形がゴロゴロありそうですね。

〜 団地の階段から 〜
毛がフサフサの猫に見られていた

さて、一気に坂をくだって、団地の出口を目指します。

一番下まで降りきったと思ったら、またすぐに上り坂。

西日がまぶしくて目が開かない

この辺りは三角形に余った土地が至るところにあり、その多くが空き地や公園になっているようです。
残余地の面白そうな使い道をあれこれ妄想しながら、駅を目指し歩いていきます。

「スピ」
立派なキャベツ
広々とした畑

畑の向こうに、ゴルフの練習場が見えます。
滝不動の駅にだんだんと近づいてきました。

スケルトン
おや?

ここも余った土地… というよりは、
急に道幅が変わったために生じてしまった三角形ですね。

どうして?

道幅って、そう頻繁に変えて良いものではないと思うのですが…

なぜか滝不動ではこのような、クランクというか枡形というか、
歩行者の行く手を阻む小さな壁がいくつも見つかりました。

だいぶ車通りが激しくなってきました。
駅はもうすぐ目の前!という地点で最後に発見したのが、こちら。

これは…!

石敢當だ!!!!

石敢當(いしがんとう)とは?
沖縄や鹿児島に多く見られる、魔物=マジムンを撃退するための魔除けの石碑。マジムンはまっすぐにしか進めないので、T字路や三叉路の突き当たりに石敢當を設置して、家への侵入を防ぐ。

参考:石敢當 – Wikipedia

NHK『ブラタモリ』石垣島の回を見て、石敢當を知っていた我々。

この石敢當を発見した瞬間、興奮のあまり
「滝不動で出会った不自然な壁は、全て石敢當だったのでは?」
と結論づけたくなりました。

本当はたぶん違うのですが…、
「魔除けのため」と考えたほうが妙に腑に落ちるので、そういうことにします。

そうだったのか〜

謎が解けてスッキリとしたところで、
ピンクの新京成線に乗り込み、滝不動駅を後にしたのでした。

【今回のルート】

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