5月はイタリア、6月と7月は静岡へ行っていたので、
関東での日帰り「もやよし」はちょっと久しぶりです。

東武東上線で川越の隣駅、埼玉県は新河岸(しんがし)駅にやってきました。


駅の東口には、ゆったりとしたロータリー。
景色の中には高い建物が見当たりません。地形的にも平らな土地のようですね。


まだ駅から歩いて3分くらいの地点ですが、すぐそばに畑が広がっています。



幼稚園前の交差点なので、念入りな標識。

幼稚園のすぐ隣には小さな田んぼがあり、道路ギリギリまで稲が迫っています。

少し進むと、左にお墓、正面に製麺所、右には畑。

運動広場に通じる道は、ここで行き止まり。
このあたりの道は細く曲がりくねっていて、まるで迷路のようです。
マップを見ても、どの道が通れてどこが行き止まりなのか微妙にわからず、うろうろ……。


新河岸川を目指して歩いているつもりなのですが、畑の間の道に出ました。



田園風景だ〜 と思ったらまたすぐに住宅街に突入し、
それほど長い距離を歩いているわけではないのに、景観の変化が目まぐるしいです。

平坦な土地の中に、少しだけ高くなっている神社がありました。砂氷川神社です。
砂(すな)というのは、このあたりの地名です。埼玉県川越市砂。

溶岩みたいな根っこが石垣を抱きこんでおり、すごい迫力。

ようやく新河岸川にかかる旭橋のたもとにやってきました。



新河岸川は流れが非常にゆっくりで、水面がほとんど動いていないようにも見えます。

水位が上昇していたのか、川岸の地面に、水が流れ込んでから干上がったような形跡がありました。
よく見ると、猫(または 犬)の足跡が。

河川敷から階段を上がった先には、

日枝神社があります。

神社のすぐ近くには、素敵な建造物。こちらの斎藤家住宅は、かつて「伊勢安」という廻船問屋だったそうで、明治3年ごろに建てられたとか。かっこいいですね。
※参考:【築140年 木造平屋(古民家)を改造したお米屋さん】川越市 新河岸の斉藤米店さんにお邪魔しました | 建築設計事務所:独楽蔵(こまぐら)


さて、旭橋を渡って、新河岸川の向こう側を見にいってみましょう。

新河岸川を渡りきった先を見ると、

ほとんど干上がった別の川が現れました。
名称不明なのですが、これはおそらく新河岸川の支流です。

で、今から突入しようとしているこのエリアは、
新河岸川とその支流に挟まれて、小さな島のようになっているんですね。面白い!

外界と隔てられたこの場所に、他所の者はほとんど入って来ないでしょう。

道端では、夏休み中の小学生がゲームをしていました。いいな〜。

小さな集落をあっという間に通り抜け、道が曖昧になった草むらを踏み分けて、

無の空間にやってきました。
南田島西田公園(みなみたじまにしだこうえん)です。
……南さん・田島さん・西田さんが集まったような名前の公園ですね。

「南田島西田」と名前の中に2回も「田」が出てくるだけあって、

公園の周りには田んぼが広がっています。



JR川越線の線路にかなり近づいてきました。

やがて見えてきたのは新扇橋。大きくてゆるやかなアーチの、優美な橋ですね。
新扇橋は新河岸川とJR川越線の線路を田園地帯ごとグーンと飛び越えているので、とても長い橋になっているようです。


新河岸川を再び渡って、駅の方へ戻ります。

さっきまでは曇りで比較的涼しかったのに、いきなり日差しが強くなってきました。


新河岸駅の東口に戻ってきました。
駅を通り抜けて、西口方面も歩いてみることにします。


さて、駅の西口側にやってまいりました。
ゆったり・のんびりとした東口側とは、かなり雰囲気が異なります。

なんとなく「こなれてる」というか……


川越街道を渡って、

「いちょう通り」を歩いていきます。

「歌声の杜」という公園にやってきました。
この公園がまた珍しくて、

この写真右側のエリア、なんと、

小学校の校庭なんですよ。

「小学校の敷地がこんなに開放的で良いの??」と、我々不審者はかなり戸惑ってしまいましたが、
親子連れや犬の散歩の人々も普通に入ってきていたので、どうやら立ち入りOKということのようです。

さて、そろそろ帰ります。まだ8月ですが、だいぶ日が短くなってきましたね。


振り向くと、また小さな畑が。(ここも駅前なのに!)
たとえば山や海などのダイナミックな自然ももちろん魅力的ですが、
新河岸のあちこちにある田んぼや畑で見られたような、
人の手が混じることで守られる小さな自然にも、また独特のノスタルジーがあるなと感じました。



さっと東上線に乗り込んで、新河岸の町をあとにしました。
【今回のルート】
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