もう、すっかり春ですね。
本格的に暖かくなってきたと思いきや、いきなり寒さが戻ってきたりするので、この時期は油断ならないです。
今回の「もやよし」は、東急世田谷線。風に揺れる花々を車窓から眺めつつ、上町(かみまち)駅に降り立ちました。
東急世田谷線とは、下高井戸から三軒茶屋までを結ぶ小さな路線です。
世田谷区の住宅街の中を走り、始点から終点までは17~18分ほど。10個の駅がある中で、上町は下高井戸から4駅目。世田谷線のちょうど真ん中あたりにあります。
駅に面している大きな道路は、世田谷通りです。(写真右端)
通りを渡って、南側へ。少し坂をのぼります。
有名な「ボロ市通り」と「世田谷代官屋敷」を見に行きましょう。
「世田谷ボロ市」とは、ここ「ボロ市通り」で毎年12月と1月に2日間づつ行われる、大規模な路上市です。
安土桃山時代から400年以上の歴史があり、日清戦争以降には古着やボロが多く売買されたことから「ボロ市」と呼ばれるようになったそうです。
市が開かれる日には、この通りが1日に20万人もの来場者でごった返すそうですが、平時はそれなりに交通量のある一般道という感じですね。
古い薬局の看板が良い味出してます。(ハイウルソ?)
ところで「世田谷代官屋敷」という立派な門を構える建物がこの通り沿いにあるはずなのですが、なぜか見当たりません。
ん? もしかして、あれか・・・?
おもいっきり改装工事中でした。
悲しい。
立派そうな門のシルエットだけが、うっすらと透けて見えています。
そして敷地内にある郷土資料館も、月曜休館でした。
残念すぎるので、変な植物でも見て気持ちを落ち着けましょう。
どうやって世話をするんでしょうね。
さて、駅前に戻ります。世田谷線の線路がある辺りは、昔は湿地帯だったようで、周りの土地に比べると少し低くなっています。
上町駅のすぐ近く、世田谷通りと都道3号線が分かれるY字路には、大きな歩道橋がかかっています。
この歩道橋の近辺は人通りが比較的少なかったので、調子に乗って動画を立て続けに撮ってしまいました。
やりたい放題。
・・・。
世田谷線の線路を渡って反対側へ。「城山通り」を北上していきます。
向かう先は「世田谷城址公園」。その名の通り、世田谷城の跡地です。
「アグよし」に近しいものを感じる店名「きみよし」
陽だまりでウトウトする可愛いわんちゃん
この椅子は、妙に座り心地が良かったです。
お城に向かう途中の橋だから「城向橋」なのでしょうね。
世田谷城址公園に着きました! ふむ、良い階段だな。
お城は跡形もないですが、土塁やお堀によって作られた高低差は結構残っているようです。
公園の北側には、井伊家の墓などを擁する「豪徳寺」が隣接しています。
行ってみましょう。
あれ??
ここは・・・
ここは、どこ・・・????
地図を見ずに歩いていたら謎の空間に迷い込んでしまいましたが、なんとか辿り着けました。これが豪徳寺です。
境内はとても居心地がよく、観光客が訪れるほか、地元の人の憩いの場にもなっているようでした。
適度な賑わい、適度な静けさ。
こんなお寺が家の近くにあったらいいなぁ。
かわいい石塔と、読めない看板。
一通り境内を巡って満足したので、ふたたび住宅街へ。
いかにも高級そうな住宅が立ち並ぶなか、
ところどころにレトロな建築もありました。
(レトロ?)
世田谷線の線路を越えて少し西へ進むと、「勝光院」という別のお寺に行き当たりました。
先ほどの豪徳寺とは打って変わって、人を寄せ付けない厳かな雰囲気が境内に漂っています。
実際に誰もおらず、お寺の人さえ見当たりません。手入れは隅々まで行き届いていますが、清潔すぎて逆に少し不気味な気もします。
同じお寺でも 場所としての性質がこんなにも異なるものかと、驚きました。
上町の駅前に戻ってきました。
帰りもまた、2両編成の可愛い世田谷線に揺られて帰ります。
我々がこれまで訪れたニュータウンなどと比べると、世田谷の街は平日の昼間にも関わらず 人通りも車通りもかなり多かったです。
ですが、その割にはとても静かで、いわゆる下町の賑わいとも様子が異なります。
人はたくさん行き交うのに、ガヤガヤした感じがなく、街全体にどことなくスッとした緊張感がありました。
田舎のように手付かずで放って置かれているスペースは見当たらないし、都心のように不特定多数の人が働きに来る場所でもない。
ここに住んでいる人たちが、それぞれの分をきっちりと守り続けることで作られてきた街の秩序があるのかもしれません。
___________________
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
「あなたの街で『もやよし』やります」、みなさまからのご依頼をお待ちしております! 詳しくはこちら↓の商品ページをご覧ください。
また、交通費のサポートも募集しています!下記オンラインショップBASEから、ぜひご支援のほどよろしくお願いいたします。
↓これまでの「もやよし」はこちら↓