とある日曜日の昼下がり。私たちは東京メトロ千代田線に乗って、
北千住駅にやってきました。
長い地下通路を通り抜け、
こちらは駅の東口。
北千住には何度も来たことがありますが、駅のこっち側は初めてかもしれません。
「学園通り」という商店街の中を少し進んで、
脇道を左に曲がります。
商店街はとても賑やかでしたが、1本入った途端にスッ…と静かになりました。
脇道の途中を右に曲がると、突き当たりに赤い小屋が見えてきました。
到着しました! こちらが本日の目的地、家劇場(いえげきじょう)です。
家劇場とは:
“足立区千住にて家事をするように劇場をひらく暮らしをするための場所です。築90年くらいの風呂なし平家な一軒家。改修したり、描いたり、踊ったり、催したり。”
家劇場のWebサイト → https://iegekijyo.tumblr.com/
家劇場の家主・緒方彩乃さんが鍵を開けて出迎えてくれました。
こちらの家劇場、残念ながら2023年3月までで終了となってしまうそうで…。
「え!終わってしまう前に一度は行ってみたいな〜」と思っていたところ、
家劇場お貸し出し祭り のお知らせを拝見し、
すかさず利用を申し込んだ というわけです。
不慣れな古民家にソワソワする我々を残して、緒方さんは北千住の街へと出かけていきました。
家劇場の中を探検しつつ、せっかくなので動画も撮ってみます。
そういえば完全に室内での「もやよし」は初めてですね。
この階段を登った先には何もなく、2階は存在しません。
しばらく過ごしているうちに、少しずつこの空間に慣れてきました。
家の中にいても、半分 外にいるような感覚です。
近所の人の話し声や、外を歩く人の足音がはっきりと聞こえてきます。
「家の中の空間も、地域の一部である」というような実感がわいてきます。
こういう所に住んでいたら、内と外・ウチとヨソ・私と公 などの感覚が根本から変わってきそう。
いつでも外の気配が家の中まで入ってくるし、自分も気軽に外へ出ていけちゃうので、
この家に「ひきこもる」のはきっと無理だろうな〜と思いました。
さて。縁側を出て目の前にある、小屋の方にも行ってみましょう。
こちらの小屋では、もともとは駄菓子屋さんが営まれていたそうです。
綺麗に改装して、いつもは家劇場のホワイエとして利用しているのだそうです。
すっかり体が慣れたところで、家劇場とはお別れ。
3月には緒方さんのダンス公演もあるそうなので、きっとまた来ようと思います。
このあとは、少しだけ北千住の町を散歩して帰ることにします。
緒方さんにオススメ散歩コースを聞いてみたところ、家劇場のすぐ近くに大きめの公園があって、
その先へ行くと川の土手に出られるそう。
行ってみましょう。
荒川の土手にやってきました。
ちょうど対岸には、【もやよし-50】で訪れた小菅の町が見えます。
だいぶ日が傾いてきました。急いで駅の方へ戻ります。
ちょっと見ておきたいものがあり、西口方面へやってきました。
駅から少し進んだところの商店街に入ると…
この日、商店街で「1DAYパフォーマンス表現街」という催し物がやっていると聞いて、ちょっとだけ覗きに来たのでした。
お店のシャッター前や駐車場など、あちこちで本当に様々なパフォーマンスが行われていました。
フラダンスの数メートル先では弾き語り、また少し進むと講談、一人芝居、盆踊り……。
それらを普通に晩ご飯の買い物に来た人たちが目撃したり、
なんとなく足を止めて見物していく という状況があって、
生活との近い距離感がとても良いなと思いました。
住宅地の中にある家劇場で過ごした数時間と、
賑やかな商店街でのお祭りを体感したことで、
東京の下町に対する解像度が少し上がったような気がした1日でした。
【今回のルート】
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