【もやよし-62】静岡県富士市(吉原本町/田子の浦)

静岡県富士市・吉原商店街を拠点にしたアーティスト・イン・レジデンスプログラム「富士AIR by Bird」さんからご依頼いただき、初の静岡県で「もやよし」を行いました!

せっかくなので、2日間。
1日目は吉原本町(よしわらほんちょう)周辺、2日目は田子の浦〜新富士駅を散策しました。

目次

1日目:吉原本町(岳南電車)

岳南電車(がくなんでんしゃ)は、吉原駅から岳南江尾駅まで9.2kmを走るローカル線です。
商店街のある吉原本町駅までは、吉原駅から2駅。

運行は1時間に2本ほど。吉原本町は無人駅ではなく「日中有人駅」
Suicaは使えません。硬券の触り心地が癖になる

自宅から約3時間で、吉原本町駅に到着。すぐに吉原商店街へと向かいます。

駅から西側へ伸びる吉原商店街は、かつて東海道の14番目の宿場町「吉原宿」があった場所。

今は静かな感じに見えますが、撮影日の一週間前には吉原祇園祭で大賑わいだったそうです。

さて、まずはピザ屋さん「Bird」(AIRプログラムのメンバー・田村逸兵さんのお店)に立ち寄って、荷物を置かせてもらいました。

ここから改めて、散策スタート。

商店街から少し入ったところにある神社が気になります。行ってみましょう。

菅原道真公を祀る天神社(てんじんじゃ)。こじんまりとしていますが、雰囲気の良い境内です。

かわいい牛の御手水

天神社前から伸びる道。ここだけではなく吉原の街は全体的に、飲み屋さん・スナックの数がとても多いです。

天神社の裏に回ると、和田川という川に行き当たりました。
川底が見えるほど水が透きとおっていて、その綺麗さに驚かされます。さすが富士山の麓!

鴨の親子がいました

ここは和田町交差点。6叉路になっていて、画面奥に続く上り坂はその名も富士裾野線といいます。
今回は富士山方面には向かわずに、商店街と和田川の間をウロウロ歩き回ります。

やけに細い建物。左側を大きな包丁でスッパリ切ったみたい
大正時代に移築された洋館「旧順天堂田中歯科医院」は国の登録有形文化財

このあたりは年季が入った建物が多く、形や質感が味わい深いです。

道のちょうど向こうに煙突が見えますね。
岳南電車の沿線は、製紙工場などが立ち並ぶ工業地帯で、工場夜景を見る特別な電車ツアーなんかもあるみたいです。

暗渠が車庫の中へと続いていってるように見える

商店街から少し外れたこの辺りは、川の流れのせいか、斜めに交差している道が多いです。
でたらめに歩いていると元の場所に戻ってしまったりと、方向感覚が掴みづらく、散策のし甲斐があります。

木が生い茂る一帯が見えてきた

和田川にまたがる公園橋を渡って、吉原公園に到着しました。

広い公園の奥に階段があって、登った先には、

東泉院跡(とうぜんいんあと)というお寺の跡地が広がっていました。
パッと見の印象で「城跡かな?」と思ったのですが、どうやら辺り一帯を治める大きなお寺(真言密教寺院)だったようです。

直角と紆曲

坂や階段が迷路のように錯綜していて、吉原公園の中は複雑な地形です。

こういう妖怪

ひとまず動画を2本撮ることができて安心したので、ここからはペースを上げていきます。

まっすぐロード

吉原公園から西へしばらく進んで、交通量の多い国道139号の近くにやってきました。

見てください、この歩道橋の素晴らしい形状!
交差点の上空を斜めに渡してあり、向こう側は螺旋状、手前側は直線で折り返す形になっています。

なめらか曲線
歩道橋の上からの眺め

写真左の国道は東名高速・富士インターチェンジへと続きます。右は大渕街道。
真ん中にあるバレエスクールも気になりますね。(聞くところによると結構有名なスクールらしいです)

ところで、富士市といえばやはり富士山をのぞむ絶景…のはずですが、
ご覧の通り完全に曇っています。この時点で富士山の姿を拝むことは一度もできていません。

とりあえずさらに西へ進んで、富士山信仰の神社である浅間神社へ行ってみることにします。

着きました。結婚式場のアピールが強いですが、ここが富知六所浅間神社(ふじろくしょせんげんじんじゃ)です。

なぜかピカチュウ。(石材屋さんの店先でよく見るやつだ)
「密を避けて」という看板の密度がすごい

きっと天気が良い時には、本殿の背後に富士山が見えるのでしょう。

少し離れたところに設置されている謎の「厄」

浅間神社の前にある空間。手前に水路が流れています。

このようにして水路に架かっている各戸専用の橋を、「私有橋」と言うそうです。
※参考記事:マニアックすぎる金沢案内。『金沢民景』仕掛け人と行く | 中川政七商店の読みもの

または「マイ橋」と呼ぶ界隈もあるみたいですね。 ※参考記事:「マイ橋」に夢中 :: デイリーポータルZ
みなさんも水路が多い街を歩く際には、ぜひ注目してみてください。

さて、大きな通り(弥生通り)を東へ歩いて、商店街の方へ戻ります。

ずっと大通りを行くのも味気ないので脇道に入ってみると、この車の多さ。
富士市は完全な車社会だそうです。そう言われてみると、歩行者の数がとても少なく感じます。

水路が気になる
木之元神社。一週間前に開催された吉原祇園祭の拠点のひとつ
南町公園。祇園祭ではここにたくさんの屋台が立ち並んだそう
ぐるぐるぐる

ぐるっと歩いて、吉原商店街に戻ってきました。

豆知識コーナー
この吉原商店街の前身である東海道の吉原宿ですが、元々はもっと海の近く(現在のJR吉原駅付近)にあったそうです。
高潮の被害による2回の移動(1639年・1680年
を経て吉原宿が今の場所に移り、それに伴って東海道も大きく内陸側に迂回することになったため、「江戸から京へ向かっているはずなのに、進行方向の左側に富士山が見える」という名勝「左富士」がうまれたそうな。〈Wikipedia – 吉原宿

商店街に沿う

1日目の散策はこれにて終了。ピザ屋さんで預けた荷物をピックアップしてから、

ビルの隙間を通って…

素敵なゲストハウス「14 Guest House Mt.Fuji」に泊めてもらい、夜は「Bird」のおいしいピザを食べに行きました。

【1日目のルート】

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