【もやよし-37】松田(JR御殿場線)

急峻な山の風景と、大きな工場がいくつか窓外を通り過ぎていきました。

トンネルを通るたびに車窓は真っ黒に染まって、一瞬フリーズするスマホの画面。電波が弱くなるようです。

小田急線の箱根方面に向かって、本厚木を越えたあたりから景色に占める山の割合が増えてきて、「なんだかすごいところに来ちゃったな・・・」という気がしてきました。

神奈川県足柄上郡松田町にある「松田駅」は、小田急線の「新松田駅」から徒歩1分。ここが今回の目的地です。

新宿から快速急行で1時間20分ほど、まずは新松田駅に到着しました。

駅前のロータリーの様子。いろいろなお店もあり、どことなく「元宿場町」といった雰囲気です。

新松田の駅舎はこんな感じです。瓦屋根で、かわいい外観ですね。

平日昼間にしては、乗降客が多く感じられます。みなさまこれから登山でもされるような出で立ち。どこか観光スポットがあるのでしょうか…?

さて、そんな新松田駅の目と鼻の先にあるのが・・・

じゃーん!

JR御殿場線・松田駅です。こちらもレトロでこじんまりとした、かわいらしい駅舎ですね。

駅前の店舗も、かなり良い味だしてます。

アッ! 猫ちゃん!

さて、駅から少し南に歩いて、川へ向かいます。

地図を見てみると、松田町は北側を山に、南側を2本の川に囲まれた、三角形の土地であることがわかります。

背後に迫り来る山の存在感。 おや、何かピンクの花が咲いてますね…。

まぁ、山はあとにして、まずは川です。
駅から歩くこと数分で、川音川(かわおとがわ)に到着しました。

ワーイ! 川だ〜!

広々とした川幅に対して水量は少なく、川の真ん中付近まで歩いて行くことができてしまいます。

同じ大きな川でも、普段見慣れている多摩川や荒川、隅田川とは表情が全く違うのだなぁと驚きました。

水は綺麗で、川底がよく見えるほど澄んでいます。

ところどころに支流ができては、また合流したり。

(水の流れをダイレクトに感じる・・・)

堤防を登ると、こんなモニュメントがありました。「川音川サイホン」というそうです。モニュメントの後ろには、用水路が続いています。

早咲きの桜などを愛でつつ、

酒匂川(さかわがわ)との合流地点にやってきました!

酒匂川は、川音川よりもさらに広いです。背後にそびえる雄大な山々とあいまって、そのスケール感に圧倒されました。

はぁ〜、素敵な場所だなぁ…。

(動画でやることは、どこへ行ってもたいして変わりばえしませんが…)

小田急の車両が橋を渡る姿も、妙にかっこいいです。

・・・・。

いけませんね、河原の居心地が良すぎて、永遠にここで遊び続けてしまう。

名残惜しいですが、流木を残して川から離れ、山へと向かうことにします。

おや? 河原に車がたくさん停まっているのが見えます。バスも来ていますね。観光バスかな?

臨時の駐車場でしょうか。いったい何のために・・・

今度こそ川から離れて、松田小学校の前の道を歩いてきました。
この細い道も、小学校も、かなり古そうだな…と思ったら、この場所に建ったのは明治20年だそうです。創立130年以上!

周囲にも、歴史を感じる建物が残っています。

ロマンスカーの車両を横目に、踏切を渡り・・・

JR御殿場線 松田駅の、先ほどとは反対側の出口にやってきました。

いま渡ってきた踏切もJR御殿場線なのですが、小田急小田原線と直通運転を行なっているそうです。だからロマンスカーの車両が停まっていたんですね。詳しい仕組みはわかりませんが…

参考記事

そしてここで、とうとう、これまでの謎が全て解けました。

「まつだ桜まつり」、これだ〜!!!

山の斜面に広がるピンク、登山客らしき人々、河原の臨時駐車場。そういえば、早咲きの桜が咲いているのも見かけましたね。
すべての点が今、つながりました。

本当に全く知らずにやって来たのですが、結構有名なイベントなのでしょうか。

ちょうど満開の時期だそうで、これはもう、行ってみるしかありません。

帰る人々とすれ違いつつ、坂道をどんどん登っていきます。

カッコイイ手書き文字。

カッコイイ蔦。 この上には、東名高速道路が走っています。

20分ほど坂道を歩いて、会場(西平畑公園)入り口に到着しました!

ワ〜、すごい! 満開だ〜

河津桜(カワヅザクラ)という種類だそうです。春に咲くソメイヨシノよりも、色が濃くて迫力があります。

これは、、もしかして、「映え」というやつではないでしょうか・・・

曇り空の柔らかな光+ピンク色の反射で、心なしか顔色が良く見えます。

しかしまぁ、「映え」はさておき、

登りがキツすぎて、かなりバテてきました。

頂上まで行くか迷っているところに、ちょうど「ハーブガーデン」という少し開けた場所があったので、立ち寄ってみました。

素晴らしい眺望です。松田の町を遠くまで見渡すことができ、

手前には東名高速道路、奥にはJRの線路、

その向こうには、先ほど遊んだ酒匂川までよく見えます。

がんばって登った甲斐がありました。

(スッスッス・・・・)

ハーブガーデンで売っていた生搾りオレンジジュースを飲みました。
うまい!

観光地によくある「顔ハメ看板」って昔から大好きなんですが、動画は初めて撮りました。

帰りは・・・ビュン!

ヘトヘトだったので、シャトルバスで一瞬で駅前まで運んでもらいました。

ふ〜。 川も山もたっぷり味わって、満足しました。

さて、小田急線の新松田駅に戻ってきました。

今回の松田町は いつも以上にどんな様子か予想がつかず、行きの電車の中では少し不安な気持ちになったりもしましたが、開放的で美しい川の風景を堪能し、そして思いがけず『桜まつり』を観光することができました。

「もやよし」をやっていていつも思うのですが、「何も見るところがない」街なんて、たぶん無いのです。

どんな街でも、そこにあるものに目を向けて観察してみると、面白がれるポイントはあちこちに存在しています。

この活動が、読んでくれる方々にとってそんな気付きの小さなきっかけになってくれたら良いなぁ…なんて、我々は考えたりしているのでした。

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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デイリーポータルZで取材していただきました! アグネス吉井の考え方がよくわかる記事なので、よかったら読んでみてください↓

デイリーポータルZ
良い景色を前にして踊ろう 良い景色を前に私達はなにをすべきなのか。ダンスユニットのアグネス吉井は風景を前に踊る。踊るという選択肢もあるのだ。 (大北栄人)

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