「あなたの街で『もやよし』やります」第2弾!
今回は、府中にある東京競馬場での「もやよし」をご依頼いただきました。
アグネス吉井と・・競馬・・・?
不思議な組み合わせにも思えますし、2人とも競馬は未体験です。
いったいどうなることやら!
東京競馬場の最寄駅は複数あるのですが、せっかくなので東府中から1駅分だけ伸びている「京王電鉄 競馬場線」に乗ってみることにしました。
車内には、既に競馬新聞を手に持っている人がちらほら。
つきました。府中競馬正門前駅です。
この何もなさ、ホームの広さ。
「広すぎでは?」という気がしますが、1990年前後の競馬ブームの頃には最大20万人近くの動員があったそうなので、当時はここも人でごった返したことでしょう。
改札の目の前がすぐ競馬場の入口ですが、ちょっと寄り道します。
駅の周辺は、ごく普通の住宅街です。
駅から競馬場に向かって、かなりの急勾配で下り坂になっています。
競馬場は多摩川にも近いし、使い道のない広い敷地があったということは、かつては低い沼地だったのではないか…?という予想をしました。(レースの予想よりも、この土地が昔どんな姿だったのかに興味があります)
競馬場を見下ろす位置に、神社がありました。
ここは日吉神社ですが、この他にも大國魂神社など、周辺には大小さまざまな神社仏閣が密集しています。
日吉神社から階段を降りていくと、「馬霊塔」がありました。
お供え物も、しっかり。
カッコイイ警備員さん達の向こうに競馬場が見えていますが、いったん駅前に戻ります。
依頼者のひなつさん(@hinatsugurashi)と合流しました。
演劇・ダンスだけでなく競馬ライターでもあるひなつさん、今回はガイドとして同行していただきます。
入場券(200円)を買ってもらって、いざ入場!
ひなつさんによる競馬場のシステムの説明を聞きつつも、独特な空間設計に気を取られてキョロキョロ、そわそわと辺りを見回す不審な私達。
すると良い感じに太陽光が差し込んでいる空間を見つけたので、
光の輪郭線に沿ってみました。
ひなつさんが優しく見守る中、無事に撮り終わりました。
さて、いよいよ馬たちとご対面です。
この場所は「パドック」。レース前の馬の状態を観察するところです。
競馬新聞や事前情報だけでなく、このパドックでの各馬の様子が予想のためにはかなり重要らしく、馬を見つめる人々の目は真剣そのもの…。
馬の退場と同時に、人々も一瞬でいなくなります。
1日に12回もレースがあるので、パドックとスタンド(観覧席)を行ったり来たりしてると、あっという間に1日が終わるそうです。
パドックから、いよいよメインの観覧席に来ました。
ひ、広い…!
一周2000m以上のコースが目の前にドーンと広がり、もの凄い開放感です。
馬券の買い方を教わって、ひとまず1レース、選んだ1頭が3着までに入れば的中となる「複勝」(100円)を買ってみます。
賭ける馬は、パドックで見て直感で決めました。
レースはすぐにスタート。最初は遠くの方に小さく見えていた馬たちがゴールに近づいてくると、歓声や怒号が一斉に響き渡ります。
ワーッ…!!
全然ダメでした。(ビリと、ビリから4番目)
アグネス吉井は2人揃って、ギャンブルの素質ゼロです。
地下道を通って、コースの内側・内馬場(うちばば)にきてみました。
ここもまた開放感があり、広々としています。
競馬場の施設はほとんどが屋外ですが、幸いこの日は寒すぎず、ぽかぽかした陽気で気持ちよかったです。
親子連れやお年寄り、大学生など、みんな思い思いにくつろいでいます。
ひなつさん曰く、この日はかなり空いているほう。
大きなレースがあるような日は、この内馬場も混雑するそうです。
「そういえば」と思ってひなつさんに聞いてみたところ、この競馬場のある土地の一部は、もともとお墓だったとか。
西武多摩川線「是政駅」の由来になっている井田摂津守是政の一族の墓があり、その関係でどうしても切ることのできない大ケヤキという名前の榎の木(??)が今でもコースの一部に残っているそうな。(Wikipedia:府中の大欅)
ちなみに「東京競馬場」の前身はもともと目黒にあったのですが、地価の上昇+競馬人口増加にともない1933年ごろ府中に移転したそうで、目黒の住宅地の一角には今でも競馬場の痕跡が残っているそうです。
でた〜! そういう話、好き!!
「踊場」の回で訪れた戸塚競馬場跡を思い出しますね…。
さて、スタンドの方へ戻りましょう。
屋内は天井が高くて清潔感があり、飲食店がいくつも並んでいます。空港やショッピングモールみたいな雰囲気です。
まもなく本日の最終レース。
今度はちゃんと競馬新聞を見て、本気で予想してみます!
パドックでの馬の様子は本当にさまざまです。
歩き方も軽やかだったり、落ち着いていたり。足首の硬さや、筋肉のつき方も馬によって全く違います。
気分も馬それぞれで、ずっと人間に甘えていたり、闘志に溢れた目つきだったり、騎手が来た途端にシャキっとしたり。
・組み合わせで買うなら【人気馬+あまり人気のない馬】がオススメ
・短距離レースの場合はテンション高めの馬が良かったりする
など、いろいろ教わりましたが…
わからないので、結局は勘に頼ります。
2頭に賭ける「馬連」を200円分、買いました。
さて、どうかな…
・・・・・。
結果は、御察しの通りです。
帰りましょう。
東府中駅まで歩きます。
競馬場線での1駅分にあたりますが、歩いて10分もかかりません。
東府中駅近くのカフェで、ひなつさんがおいしいコーヒーをおごってくれました。
競走馬はどことなく神聖な雰囲気があり、大勢の人たちが見守るコースは舞台のようでもあって、競馬場全体がお祭りのような空間でした。(実際にお祭りの屋台が出ることもあるそうです)
そして最終レースが終わった17時頃になると、人々が驚くほどのスピードでいなくなってしまい、まさに「祭りのあと」。
レースのスケジュールにキッカリ沿って大勢の人が一斉に移動する、そのダイナミズムが印象的でした。
今回は普段の街歩きとは少し違った特別編でしたが、はじめて訪れた競馬場は驚きも多く、ちょっとした異空間を味わうことができました。
依頼してくださったひなつさん、本当にありがとうございました!
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