「次は倉庫街に行ってみたいな…。」
なるほど、たしかに前回は「原当麻」で前々回は「国領」と、都心から少し離れた閑静な住宅街が続いてましたね。
なので今回我々が目をつけたのは、大都会の湾岸エリア。
東京臨海新交通臨海線ゆりかもめ・「日の出駅」へと、レッツゴー!
ゆりかもめの駅というと、汐留・台場・豊洲などがメジャーどころですが、
皆さんは「日の出駅」って降りたことありますか??
新橋から4駅目、竹芝と芝浦ふ頭のあいだにある駅です。
平日のお昼時。ゆりかもめの車内は観光客で混雑していましたが、日の出駅で降りる人はほとんどいませんでした。
うん、イイ感じの滑り出しですね。
駅構内からは、ずらりと並んだ古い平屋の倉庫群が見えます。
これらの倉庫は、現在も稼働中。こういう、飾り気がなく無骨で機能美のある場所が我々の大好物なので、静かにテンションが上がります。
さて、まずは軽く腹ごしらえと立ち寄ったのは、駅からすぐの日の出埠頭にあるコンビニ。
どこからどう見てもローソンだしローソンの看板も出ているのですが、お店の名前は「PORT STORE」。
この名前の店舗、他にも周辺に何軒かありました。なにか店名に関する掟があるのでしょうか…?
コンビニの隣には水上バスや東京湾クルーズのフェリー発着場があり、タクシーや観光バスが多く停まっています。
海風が冷たいので、フェリーの待合所に逃げ込みました。
もう12月も半ばなので、すっかりクリスマスムードですね。
自称・店員のペッパー君が、ひっきりなしに1人で喋り続けています。
「おーい、こっちに来て、僕とお話しましょう〜」とペッパー君に呼ばれたので、話しかけに行きました。
白井「ペッパーくん!こんにちは!」
ペッパー「……」
白井「こんにちは! ……こ ん に ち は!!! おい!」
ペッパー「………。」
突然のだんまり
さっきまであんなに喋り続けていたのに、何度呼びかけてみても無反応。
どうやら自動メッセージを繰り返すだけの設定だったようです。なんだよ!
待合室を出て桟橋へ向かうと、
ちらほらと水上バスを待つ外国人観光客の姿がありました。
日の出駅があるところは、運河と湾に囲まれた小さな島になっています。
ひとまず、この南北に細長い島を一周してみましょう。
桟橋が島の北端あたりなので、折り返して南に向かいます。
頭上には首都高速1号羽田線、そして下道の都道316号線もトラックやバイクや車がびゅんびゅん走っています。
物流の要らしく、ものすごい交通量です。
「避難路」と書かれた小さい階段。
こういう場所が大好きな白井はひとまず登ってみます。
よく見ると、これは防潮扉(東京都港湾局陸上防潮扉)の一部でした。高潮の際にはこの扉がガーっと動いて海水の侵入を防ぐみたいです。
日の出駅はこの防潮扉よりも海側にあるので、高潮警戒時にゲートが閉じられると、駅は孤立してしまうらしいです。
駅を通り過ぎて、さらに南へ。
ランチ帰りの会社員が連れ立って歩いています。
道沿いには、道路と線路の間を埋めるようにして細長〜いマンションがいくつも建っています。
謎の斜めの棒。
画面左奥のコンクリ塀と小さな階段は、先ほどと同じく防潮堤です。
海岸線にそって倉庫が立ち並び、広い敷地の中を様々なトラックやコンテナが行き交っています。
危ないので当然ですが、倉庫の周辺は全て立入禁止です。
土日ならあるいはこっそり忍び込んでちょっと踊る、ということもできたかもしれませんが、平日だったので無理でした。
ぐぬぬ…。でもまぁ、仕方ない。
さて、今回は隣の芝浦ふ頭駅まで足を延ばしてみます。
橋を渡って隣の島へ。橋の脇には大きな「日の出水門」が見えますが、
路駐のトラックが邪魔をして、肝心の「水門」の字が読めません。この近辺は取り締まりが緩いのか、タクシーやトラックの路駐がかなり多いです。
引き続き海沿いに倉庫が並んでいますが、芝浦ふ頭の倉庫は、日の出の倉庫に比べるとかなり巨大です。
こちらもやはり立入禁止で、倉庫に近づくことはできません。
さらに南へと歩みを進めます。
歩行者が少なくなってきました。歩道も一応あるものの、あまり管理がされていないのか、雑草の生命力がすごいです。
アッ!あれはもしや!
レインボーブリッジだ〜!!
封鎖で有名な…!
下から見ると、けっこうボロボロですね。
レインボーブリッジに突入する手前の部分で、ゆりかもめと首都高が大きな円を描いています。
いや〜、いいですね。曲線美…。
さて、レインボーブリッジを見て満足したので、
帰りは内陸側の道を歩いて、日の出駅へと戻ります。
南極をモチーフとした、楽しげな公園がありました。
案内板によると、ここ芝浦は「白瀬矗の南極探検隊出発の地」だそうです。
それと、「日本プロ野球発祥の地」でもあるそうです。情報が多いな。
港・倉庫・高速道路。どれも船や車のために設えられた建造物です。
建造物だけでなく、道幅や区画など、町が全体的に2tトラックに合わせたサイズ感で造られているような気がしました。
人間が歩いて回るにはスケールが大きすぎて、口を開けて見上げるばかり。巨人の国に迷い込んだかのような。
かと思うと、こんな「古き良き小さな街並み」が突如ぽつんと現れたりして。
利用者が少なそうに思えた「日の出駅」の周りには、チャイルドシート付きの自転車がたくさん停められていました。
埋め立てによってできた新しい島ではありますが、「港で働く人の街」というだけではなく、ここに根付いて暮らす人たちの気配もところどころに感じられます。
来た時と変わらずに稼働し続ける倉庫群を眺めながら、
全てが大きなこの街に住んでいる人たちと、その日常に想いを馳せつつ帰路についたのでした。
_____________________________________
ここまで読んでいただきありがとうございました!
【お知らせ】 あなたの街で「もやよし」やります
BASEオンラインショップで「あなたの街で『もやよし』をする」というサービスをご用意しています。あなたの住んでいる街・働く街・地元の街・行ったことがないけど気になる街など、お好きなところへアグネス吉井の2人が伺います! ご注文に関する条件など、詳しくは上記ページをご覧ください。
また、交通費のサポートも募集しています!こちら↓のBASEからぜひご支援のほどよろしくお願いいたします。
\ Instagram、Twitterもやってます!フォローお願いします!/