あなたの住んでいる街には、「表の顔」と「裏の顔」ってありますか?
今回訪れた「浜町」は、光と影のような二面性を備えた、少しミステリアスな街でした。
まず、駅から出てすぐの光景に少し面食らいました。
緑化公園になっていて、お昼時だったこともあり、サラリーマンや近隣の住民の憩いの場となっています。なんだかとても良い雰囲気。
道路を渡るとすぐに、浜町公園という結構大きな公園があります。
この公園は関東大震災のあと、復興のシンボルとして作られたそうです。
それにしても良い天気だなぁ・・・。
新緑が豊かで、気持ちがいいです。日本橋のすぐ近くという立地でありながら周りは静かで、風通しの良い公園でした。
この辺りは都心へのアクセスが良い上に閑静ということで、知られざる一等地だそうです。
若い家族が住むタワーマンションと、古くからある建物が混在しています。
公園を抜けると、隅田川に出ます。
ここにもまた爽やかな風が吹いています。今回は本当に天気に恵まれました。
海が近いのでしょう、潮の香りがかすかに漂います。
かつての隅田川沿いの賑わいが偲ばれますね。
遊覧船や、様々なボートが今でも頻繁に隅田川を行き交います。
東に向かって歩き、日本橋中洲方面へ。
ここは地名の通り、江戸時代は三角形の中洲だったそうです。
上を走るのは首都高向島線。
ここ、「あやめ第一公園」はかつて川でした。
川沿いに立ち並んでいた大名屋敷が倒幕と共に無くなって以降、この辺りは高級料亭と花柳界が栄えたそうです。
明治・大正と隆盛をきわめ、日本最初の女優と言われる川上貞奴もここの花街出身だとか。
1929年の関東大震災で一度更地となり、1945年の東京大空襲で再び焼け野原となりました。
そして高度経済成長期に花街はその姿をほとんど消すこととなりましたが、今でも芸妓さんは15人ほど残っているそうです。
駅前の大通りや浜町公園に代表されるような、緑が豊かで風通しの良い、家族連れの行き交う爽やかな町の姿が「表の浜町」だとしたら、
かつての花街のジメジメとした世界の名残を残すこのあたりは、路上生活者の方も多くいたりして、「裏の浜町」といったところでしょうか。
開発が進んだ大きな通りの裏側には、時代の流れから取り残されたかつての町の面影が、ところどころに残っています。
そんな風に、少し影がある町のほうが、ピカピカに整ったクリーンな町よりも魅力的だなぁと感じます。
大きなビルの隙間でほっと一息つけるような、懐の深さを感じる粋な街でした。
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